楽屋マナーの話の続きです。これまでのものは最後の方にリンクしておきますので、よかったらお読みください。
今回は、超ベテラン歌手や、圧倒的な実力を兼ね備えたプリマ歌手が、3時間ほどのオペラの中で、わずか2~3分の出番で出演されることがたまにあるのですが、その時の話。ゲスト的だったり、友情出演とか、そんな感じですかね。こういう時、舞台は隅々までキャラクターが整いふくよかないい舞台になったりします。
このケースで大部屋だった場合、さて、楽屋の場所はどうしますか。これ、結構難しいです。スムーズに過ごせたら上級者?笑
過去に二つの例がありました。
多くの出演者がいるにも関わらず私が若い方から数えた方が早いというメンバーで主演していました。楽屋は鏡前もたくさん、大テーブルもあり、わたしも鏡前をいただきました。出番の遅い超ベテラン歌手さんが後からいらしたときには、鏡前はなく、普通に大テーブルにお座りになられました。先に準備を始める我々は、今回は許してもらおう!とあらかじめ話して、せめてもと大テーブルを丸々あけておいたのです。
その方が楽屋にいらした時に「鏡前を使わせてもらっています。〇〇さんはこちらで申し訳ありません、不都合があればいつでも替わります」と口々にお声をかけました。本当に自然に、笑顔で、「ありがとう。でもかわらなくていいわ。わたしほんの少ししか出ないもの、このテーブルを広々使わせていただくわ」と、まったくこちらに気を遣わせない言い方で。わたしも、この方の年齢でも舞台に立っていたらこうありたいと思うものでした。みんなが理想的な楽屋マナーに思いました。声をかけ合えば殺伐としないんですよね。
もう一つ別の例。
個室にいた時、大部屋にいた仲良しの若手が「どれが正解なのか」と聞きにきたことがあります。
大部屋メンバーは、後からちょこっと歌いにくる圧倒的な実力があるプリマさんの席を残さずに楽屋を使っていたらしく、大テーブルに行けばいいと思っていたそうです。しかし、そのプリマさんは到着したら「座る場所がない」(大テーブルはあったけど)と主催者にクレームに行ったそうです。
一番奥をあけておくか、一つ目の例のように、鏡前を望まれればかわるという心意気で、声をかけ合えば、その人もクレームとせず、大テーブルに座ったかと思いますが(多分…)。間違いなく、到着されても挨拶だけで、当たり前と思っているから席については触れなかったのでしょう。
私が答えとして「どれだけ歌う箇所が少なくても、一番奥鏡前をあけておくべき人。圧倒的な差があるでしょ」というと「えー、まじ?ほとんど歌わなくても?そういうものなんですか?どうしよう、やばいことした~」と慌てていました。
これは、双方残念な例に思います。
でも質問しにきた方は救いがあると思います。そう、ケースバイケースですから聞けばいいんですよね。わたしも時々ユミユミに聞いています笑
大部屋の席位置まで主催者に決められずとも、スマートに気持ちよく楽屋を使える人でいたいものです。
これまで書いてきたことを「マナーってこうなんでしょ!」「席選ばせればいいんでしょ!」「我慢すればいいんでしょ!」「あたし正しく振る舞ってるわよ!」みたいに、とっても攻撃的に行動してる人もいるので、それもやめましょうよ。わたしは、気遣ってることを気づかせないスマートな感じを理想に頑張りたいです。
お互いが少しずつ気遣いながら気持ちよくやりたいよね、という事ですよね。歌の実力があってどこぞの研究生をしてなくても、下積みがなくても、マナーよくのびのびと音楽界に馴染んで欲しいです。時代もあって、叱ってもらえることはほぼ無いと思うので、わたしなんて中途半端な年齢で絶対にもう叱られない(と思う)ので、歌手同士のコミュニケーションをとるのも実は苦手ですが、穏やかに本番に挑めるよう、頑張ります。
これでこの楽屋編は終わります。ちょっと飽きてきましたよね?笑
稽古場マナー編とかも山ほど思っている事があるけど、それはまたいつの日か。
↓はこれまでの楽屋マナー話
▶︎そこのあなたっ
https://tsugumina.jp/blog-entry-110.html
▶︎地べたでメイク
https://tsugumina.jp/blog-entry-111.html
▶︎怖がられちゃった
https://tsugumina.jp/blog-entry-112.html
▶︎個室でも油断するな
https://tsugumina.jp/blog-entry-114.html
最近買った日傘。なぜかタッセルが好きで即買い。


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今回は、超ベテラン歌手や、圧倒的な実力を兼ね備えたプリマ歌手が、3時間ほどのオペラの中で、わずか2~3分の出番で出演されることがたまにあるのですが、その時の話。ゲスト的だったり、友情出演とか、そんな感じですかね。こういう時、舞台は隅々までキャラクターが整いふくよかないい舞台になったりします。
このケースで大部屋だった場合、さて、楽屋の場所はどうしますか。これ、結構難しいです。スムーズに過ごせたら上級者?笑
過去に二つの例がありました。
多くの出演者がいるにも関わらず私が若い方から数えた方が早いというメンバーで主演していました。楽屋は鏡前もたくさん、大テーブルもあり、わたしも鏡前をいただきました。出番の遅い超ベテラン歌手さんが後からいらしたときには、鏡前はなく、普通に大テーブルにお座りになられました。先に準備を始める我々は、今回は許してもらおう!とあらかじめ話して、せめてもと大テーブルを丸々あけておいたのです。
その方が楽屋にいらした時に「鏡前を使わせてもらっています。〇〇さんはこちらで申し訳ありません、不都合があればいつでも替わります」と口々にお声をかけました。本当に自然に、笑顔で、「ありがとう。でもかわらなくていいわ。わたしほんの少ししか出ないもの、このテーブルを広々使わせていただくわ」と、まったくこちらに気を遣わせない言い方で。わたしも、この方の年齢でも舞台に立っていたらこうありたいと思うものでした。みんなが理想的な楽屋マナーに思いました。声をかけ合えば殺伐としないんですよね。
もう一つ別の例。
個室にいた時、大部屋にいた仲良しの若手が「どれが正解なのか」と聞きにきたことがあります。
大部屋メンバーは、後からちょこっと歌いにくる圧倒的な実力があるプリマさんの席を残さずに楽屋を使っていたらしく、大テーブルに行けばいいと思っていたそうです。しかし、そのプリマさんは到着したら「座る場所がない」(大テーブルはあったけど)と主催者にクレームに行ったそうです。
一番奥をあけておくか、一つ目の例のように、鏡前を望まれればかわるという心意気で、声をかけ合えば、その人もクレームとせず、大テーブルに座ったかと思いますが(多分…)。間違いなく、到着されても挨拶だけで、当たり前と思っているから席については触れなかったのでしょう。
私が答えとして「どれだけ歌う箇所が少なくても、一番奥鏡前をあけておくべき人。圧倒的な差があるでしょ」というと「えー、まじ?ほとんど歌わなくても?そういうものなんですか?どうしよう、やばいことした~」と慌てていました。
これは、双方残念な例に思います。
でも質問しにきた方は救いがあると思います。そう、ケースバイケースですから聞けばいいんですよね。わたしも時々ユミユミに聞いています笑
大部屋の席位置まで主催者に決められずとも、スマートに気持ちよく楽屋を使える人でいたいものです。
これまで書いてきたことを「マナーってこうなんでしょ!」「席選ばせればいいんでしょ!」「我慢すればいいんでしょ!」「あたし正しく振る舞ってるわよ!」みたいに、とっても攻撃的に行動してる人もいるので、それもやめましょうよ。わたしは、気遣ってることを気づかせないスマートな感じを理想に頑張りたいです。
お互いが少しずつ気遣いながら気持ちよくやりたいよね、という事ですよね。歌の実力があってどこぞの研究生をしてなくても、下積みがなくても、マナーよくのびのびと音楽界に馴染んで欲しいです。時代もあって、叱ってもらえることはほぼ無いと思うので、わたしなんて中途半端な年齢で絶対にもう叱られない(と思う)ので、歌手同士のコミュニケーションをとるのも実は苦手ですが、穏やかに本番に挑めるよう、頑張ります。
これでこの楽屋編は終わります。ちょっと飽きてきましたよね?笑
稽古場マナー編とかも山ほど思っている事があるけど、それはまたいつの日か。
↓はこれまでの楽屋マナー話
▶︎そこのあなたっ
https://tsugumina.jp/blog-entry-110.html
▶︎地べたでメイク
https://tsugumina.jp/blog-entry-111.html
▶︎怖がられちゃった
https://tsugumina.jp/blog-entry-112.html
▶︎個室でも油断するな
https://tsugumina.jp/blog-entry-114.html
最近買った日傘。なぜかタッセルが好きで即買い。


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